Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

さぶ

さぶ

山本 周五郎

Lisez さぶ de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 210 521 caractères · 415 écrans

Aozora Bunko

「まあ、大げさねえ」おのぶは栄二の顔を凝視した、「――お店を始めてからまだ半年じゃないの、なにをそんなに慌てるんですか」

「おすえのやつは賃仕事をやりだし、さぶはどこかへ日稼ぎにいってる」栄二は酒を啜ってから云った、やけくそな調子でもなく、絶望的でもなく、むしろ挑みかかるような口ぶりであった、「――どこへなにをしにゆくかわからないが、とにかくどこかで日稼ぎをしては、駄賃をそっとおすえに渡してるんだ、おすえはおすえで隣りの人を助けるんだと云いながら、朝から夜なかまで、暇さえあれば仕立物にかかってる」

「のろけないでよ」と云っておのぶは酌をした、「亭主の仕事が左前のときに、女房が内職をするぐらい当りまえじゃない、世間をごらんなさい、そんな話は掃いて捨てるほどころがってるわ」

「まあ聞けよ」栄二は酒を啜り、考えをまとめるように、ちょっと口をつぐんだ、「――おれはこの腕のなまりを、取り戻すことにかかりきりだった、さぶの受けて来る雑な仕事もしたが、そのほかは自分の手直しだけにうちこんでいた」

「初めからそのつもりだったんでしょ」

「腕はどうにか元へ戻った、いまならたいていな仕事はやれると思うんだ」