Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
さんまいつづき
三枚続
泉 鏡花
Lisez 三枚続 (さんまいつづき) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 63 572 caractères · 124 écrans
四十一
」
お夏は黙って囲の中に居るのである。
四十一
「どうです、御承知だろうね、町内じゃあお前さんの家が第一新顔だから、何かその辺にものでもあるように思われては迷惑、可うごすかい、分りましたろう。」
「軍鶏を寄越せって謂うんですか。」
「さようさ。」
「連れてってどうなさるの。」
「占めるんでえ、殺っちまうんでえ。」
と鉄だろう、打まけた。
慌て騒ぐと思の外、お夏は莞爾して、
「不可ませんわ。」
「不可ねえと!」
「まあまあまあ、静かに言っても分ることだ。もし、不可ませんなんてそう平気でいられちゃあ困るじゃあごわせんか。一体、母様に懸合う筈なんだけれど、御病人だからお前さんだ、見なすったろう、嘉吉さん許のなんざ、あの騒。」
「御免なさいな。」となお笑いながら平気なもので、お夏は下に居て片袖の袂を添えて左手を膝に置いて、右手で蔵人の背を撫でた。
「仕ようがないねえ。」
顔を見合せたのが二三人、談判委員もちと案外という語気で、
「呑気にどうも軍鶏と談なんかしていられちゃ困りますよ、ちょこまかした事とは違いますぜ。」
お夏は振仰いで、
「ですから御免なさいまし。」
「あやまるの、あやまらないのというような岡ったるいこっちゃあないんだというに、困っちまうな。