Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 340 187 caractères · 666 écrans
得るも恋なら、退くも恋。
いつぞやの夜、ともに泣いた弥生さまの涙を察するにつけても、あきもあかれもせぬ栄三郎様ではあるが、ここはひとつあいそづかしをして嫌われるのが第一……。
それが何よりも栄さまのおため。
つぎに、お刀と弥生様への義理。
また、ひいては江戸のおなごの心意気、浮き世の情道でもあると、こうかたく胸底に誓ったお艶、うしろ姿に手を合わせながらさんざん不貞くされを見せたあげく、ああしたいい争いの末、とうとう若いひたむきな栄三郎を怒らせたものの、それだけまたお艶の心中は煮え湯を飲まされるよりつらかったことでしょう。
栄三郎様はこのお艶の心変りを真にとって、ああア、さても長らく悪い夢を見た――と嘆いていられるに相違ないが……と考えると、弱いこころを義理でかためて鬼にしたお艶であったが、ともすれば気がにぶって、できるものなら詫びを入れて元もとどおりにとくじけかかるのを自ら叱って、栄三郎が出ていったあと、来合わせた蒲生泰軒にすべてを打ち明け、今後の身の振り方を頼んだのだった。
黙然、松の木のような腕を組んで聞いていた泰軒の眼から、大粒の涙がホロリと膝を濡らすと、かれはあわてて握りこぶしでこすって横を向いてすぐ大声に笑い出した。