Classiques japonais avec furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 340 187 caractères · 666 écrans
今その、泰軒愛蔵の殺生道中血筆帳をひもとけば。
おもてに血痕くろぐろと南無阿弥陀仏の六字。それから木戸の峠の三、助川宿の四人、鞍川の二と本文がはじまって、かくして江戸へ着くまでに。
笠間の入口でまたひとり。
若芝の野で三人。
江戸の五里手まえ、松戸の往還で再び一人。
しめ十四名を血載した帳面を懐中に、巷勇蒲生泰軒がひさしぶりに帰府した夕べ、十七人に減じられた月輪組とつづみの与吉は、まだうしろを振り返りながら、灯のつきそめた都の雑踏にまぎれこんでいた。
子恋の森
武江遊観志略を見ると、その三月事宜の項に――。
柳さくらをこきまぜて、都は花のやよい空、錦繍を布き、らんまん馥郁として莽蒼四野も香国芳塘ならずというところなし。燕子風にひるがえり蜂蝶花に粘す。わらじを着けて花枝をたずさえ、舟揖をうかべて蛤蜊をひろう。このとき也、風雅君子、東走西奔、遊観にいとまあらずとす。これは旧暦だが、とにかく三月の声を聞けば、もう人のこころを浮き立たせずにはおかない春のおとずれである。
三日は桃の節句。雛祭り。白酒。
四日。
江戸の西隅、青山摩利支天大太神楽興行……とあって、これが大へんな人出だった。