Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Lisez 丹下左膳 (たんげさぜん) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 340 187 caractères · 666 écrans
「何?」
「ちょいとお耳を拝借」
苦笑とともに左膳、腰をかがめて与吉の口に暫時、耳をつけていたが、やがて何ごとか与吉のことばが終わると、ニッと白い歯を見せてほくそえんだのだった。
「そりゃア与の公、てめえ、ほんとうだろうナ」
「冗談じゃアない。何しにうそをいうもんですか」
与の公はいきおいこんだ。
「ほんと、ほんと、あのお艶……、母屋の殿様がゾッコンうちこんでいなさる女っこが、深川で芸者に出ているてエこたあ、誰がなんといおうと、お天道さまとこの与吉が見とおしなんで――へえ、正真正銘ほんとのはなしでございます」
「そうか」
と一言、左膳はなぜかニヤリと笑ったが、
「ふうむ。そりゃアまあそうかも知れねえが、なんだって手前は、そいつを肝心の源十郎へ持っていかねえで、そうやっておれに報らせるんだ? お艶のいどころなんぞ買わせようたって、おれア一文も払やしねえぞ」
「殿様ッ! 失礼ながら駒形の与吉を見損いましたネ。こんなことを、筋の違うあんたんとこへ持ちこんで、それでいくらかにしようなんて、そんなケチな料簡の与吉じゃアございません」
「大きく出たな」
「しかし、ですね。鈴川様はいまピイピイ火の車……」