Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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よしだしょういん

吉田松陰

徳富 蘇峰

Lisez 吉田松陰 (よしだしょういん) de 徳富 蘇峰 (とくとみそほう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 135 622 caractères · 269 écrans

Aozora Bunko

万種の動作、ただ一心に会まる。彼が彼たる所以、ただこの一誠以て全心を把持するが故にあらずや。

彼は殉難者てふ筋書により、吉田松陰てふ題目を演ずる俳優にあらず。彼自から活ける松陰なり、彼は多くの欠点を有するに係らず、仮作的の人物にあらず、真誠の人物なり。

彼は真摯の人なり、彼は意の人に非ず、気の人なり。理の人に非ず、情の人なり。識の人に非ず、感の人なり。彼は塩辛らく、意地悪ろく、腹黒き人に非ず。彼は多くの陰謀を作したるに拘らず、正義の目的を達せんがために作したるの陰謀にして、殆んど胸中、人に対して言うべからざるのものなかりしなり。彼は村田清風の手書に係る、司馬温公の「吾れ人に過ぎるもの無し、但だ平生の為す所、未だ嘗て人に対して言うべからざるもの有らざるのみ」の語を守袋に入れ、常住坐臥、その膚を離さざりしという。また以て彼が功夫の存する所を察るべし。

彼は日本国民の通有性を有す。彼は余りに可燃質なり、彼は余りに殺急に、余りに刃近し、切言すれば彼は浅躁と軽慓と雑馭との譏を免るる能わず。然れども彼は敬虔なる献身的精神を以て、その身を国家とその道とする所とに捧ぐ。