Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

なつむしあんどん

夏虫行燈

吉川 英治

Lisez 夏虫行燈 (なつむしあんどん) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 200 caractères · 37 écrans

Aozora Bunko

水装束

一

『あ、もし。……暫く』

『何ぞまだ……?』

『お願いがござります』

『仰っしゃってみるがいい』

『余の儀ではありませぬが、介錯人が、腕に聞えのある高安平四郎とあれば、私も身躾みして、立派に死にたいと存じます』

『いや、尤もなおことば』

『就ては、甚だ恐れ入るが、妻の許まで、使を走せて、水装束を取寄せたいと存じますが、お許し下さいましょうか』

『はて、其許に、妻がござったか』

『萩井十太夫殿の娘小夜は、十太夫殿の御病気のため、挙式は取り遅れましたなれど、自分の云い交した妻に相違ございませぬ。――その小夜の許まで、誰方かお使を願いたいのです』

『自分の一存では計らいかねる。お待ち下さい』

と、与四郎兵衛は退がった。

水装束

一

『お城からお使でござりまする』

半、顫え声で、取次の者は、閾の外から告げた。

仄暗い彼女の部屋は、萩戸と目の細かい絵簾に囲まれながらも、冷ややかな香のけむりと、密やかな嗚咽を今朝から閉じこめていた。

『……はい、何ですか』

人の気配に、お小夜は、強いてきっとした声で振向いた。

『御城内から、使の者が見えて、甚三郎様の水装束を取りに参りましたが』

水装束――云う迄もない死装束――彼女はぎくっとしたが、猶、落着きを失うまいと努めながら、