Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

よあけのつじ

夜明けの辻

山本 周五郎

Lisez 夜明けの辻 (よあけのつじ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 42 801 caractères · 86 écrans

Aozora Bunko

いったい何ごとがあったのだ。江戸屋敷の者が四人も、国許へ潜入して来て、この山中で死体になっている……四人が果合いをしてともに死んだのか、それとも誰かに四人とも討ち果されたのか、もしそうとしたら相手はどうしたか、まだこの山中にいるだろうか。

吹雪はますますひどくなる、凍ての烈しい風が、櫟林の梢を払ってひゅうひゅうと鳴っていた。

「そうだ、思いだした」

孫次郎がふいに眼をあげた。

「なにを……」

「この傷、一刀致命の刺傷、こんなみごとな突をするやつは他にない。あいつだ」

「……誰だ」

「長谷川東寿という、やはり鈴木先生の道場にいた門人で、まだ二十一か二だろう。両眼とも盲いているが技はすばらしかった」

「盲人? 盲人で剣を使うのか」

「使うどころではない、鈴木門中でそいつの突を受けきれる者は一人もなかった……我々は盲無念と呼んでいた」

「盲無念とはどういう意味だ」

「意味は分らぬ。誰が呼ぶとなく、いつかしらそういう名が付いてしまったのだ……いまこの突傷を見ると、歴々と彼の姿が見える。少し前かがみになって、見えない眼を空へ向けながら、小太刀を籠手高に構えた姿が……あいつだ。