Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
Lisez 大菩薩峠1 (だいぼさつとうげ) de 中里 介山 (なかざとかいざん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 200 314 caractères · 398 écrans
お松を預かった人は沈んだ声。
「はい」
「おまえは誰かに頼まれて、この隣室へ来たか」
「いいえ、誰にも頼まれたのではござんせぬ、席の騒がしいのに上気して、気を休めようと思いまして」
「何はしかれ、我々が密談の席へ近寄ったが不運じゃ、わしが赦すまで、ここにおれ」
「はい、決して一言も、あなた様のお話を伺ったわけではありませぬ故、どうぞお赦し下さいませ」
「いかん、もしお前が声を立てたり、逃げ出そうとしたりすれば、不憫ながらお前を斬る。拙者がこの席を動くまでじっとしておれば、無事にゆるしてやる」
「はい」
この、お松を預かった人というのは、机竜之助です。お松のためにも兵馬のためにも仇たる机竜之助が、芹沢鴨一派の頼みで、これから近藤勇一派を暗殺しようと、その合図が整うて、ここに来合わせたもの。机竜之助は、薄暗い行燈の火影を斜めに蒼白い面に浴びて、小肴を前にチビリチビリと酒を飲んでいます。
お松を前に置いて、縛るでもなければ嚇すでもなく、さりとて冗談を一つ言うでもなく、竜之助はチビリチビリと酒を飲んでいる。時々酒の手を休めては、眼をつぶってじっと物を考え込む。
「うーむ」