Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

老探偵の挨拶に、四人の警官は物をも云わず、銘々右左から、青眼鏡と偽探偵の側へ駈け寄って、彼等の両手に飛びついた。青眼鏡の手を離れた長い槍が、音を立てて竹藪に倒れかかる。

「なんとうまく行ったことじゃ。これでさしもの妖虫事件も大団円という訳だね」

老探偵は、二人の悪漢が完全に繩にかかるまでと、なおもピストルの狙いをゆるめず、言葉を続ける。

「守さん、ご苦労でした。お父さんの様子はどうじゃったね」

守は珠子を抱いたまま振返って、

「有難う大丈夫の様です。意識だけは取戻しましたので、通りへ出て自動車を拾い、宅へ送らせて置きました」

と答えた。

「イヤ、あんたの機敏な働きが、非常に役に立ちましたわい。わしがこの偽龍介の隙を見て、たった一言耳打ちしたのを、ちゃんと呑み込んで、素早く立廻ってくれたお蔭で、この大捕物に成功しました。それにお父さんや妹さんの危難を目前にして、よく我慢を続けて下すった。流石は『探偵さん』じゃ。ハハハ……、今度の捕物ではあんたが第一の殊勲者と申してもよいですぞ」

そんな問答が取り交されている間、二人の悪漢は、未練千万にも、この期に及んで、繩をかけられまいともがき廻っていた。