Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

「ウン、それで?」

「お嬢さんは、余程怖かったのでしょう、叫び声を立てて、いきなりあたしにすがりついてお出でなさる。あたしもつい年甲斐もなく、大きな声を出してしまったものですから、それからお邸中の大騒ぎになったのです」

「で、何時その蠍が、品子さんの肩にくッついたのか、分りましたか」

品子さんというのは桜井令嬢の名だ。

「それが分りませんの。気味が悪いではありませんか。お嬢さんは、着換えをしてから、一度も外出もなさらず、又外からのお客さまに会ってもいないとおっしゃるのです。アア、又目に見えない幽霊がうろつき始めました。その蠍が何所をどうしてお嬢さんの側へ近づいたのか、いくら考えて見ても、まるで見当もつきませんの」

「じゃ、あなたが品子さんに最初会った時はどうでした」

「無論最初からあの虫はくッついていたのですわ。それを迂濶にも、あたし暫く気附かないでいたのです。そうとしか考えられません。でなければ、あたしが見ている前で、誰かがお嬢さんの側へ近づいたことになりますが、いくら何でも、それを見逃す筈はありませんもの」

「じゃ、あの畜生め、今度は品子さんを餌食にしようっていうのだな。