Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ようちゅう

妖虫

江戸川 乱歩

Lisez 妖虫 (ようちゅう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 120 290 caractères · 239 écrans

Aozora Bunko

老探偵は、そこへ近寄って、喇叭に口を当てて呶鳴り返す。

「ヤア、有難う。なかなか気に入ったよ。君の骨折りのお蔭で、わしは相川君から、君達のやり口を、色々と聞かせて貰った。だが、君はそこで何をぐずぐずしているんだね。僕達が気になると見えるね」

それは上の書斎と、この地下室とを聯絡する通話管であったのだ。あの異様に響く声は、まだ上にいるもう一人の三笠龍介に違いない。今、一本の管を通して、本物と贋物と二人の三笠龍介が――稀代の殺人鬼と名探偵とが、まるで友達の様に話し合っているのだ。

地底の探偵が喇叭から顔を離すと、今度は上の贋ものの番だ。

「マア、仲よく話して居給え。君達は、僕の方の仕事が済むまで、そこから出られっこはないんだから。……それとも、その深い穴蔵から這い出す隙でもあるというのかい」

「ハハハ……、心配しなくってもいい。抜け道なんぞありゃしない。君もよく知っている通り、その上げ蓋を明けて、繩梯子でも卸してくれる外には、梯子段も何もないんだから。人間業では出られやしない。わしはこの罠で、命知らずの悪人を何度も痛い目に遭わせたが、そいつらが一人だって、ここから抜け出したためしはないのだ。