Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
やまびこおとめ
山彦乙女
山本 周五郎
Lisez 山彦乙女 (やまびこおとめ) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 126 360 caractères · 251 écrans
裁判を判例法にするか、成文法にするかの、基本的な調査だったが、調べているうちに、由井正雪の事件にぶつかった。
ここでその出来ごとを、詳しく記す必要はないだろう。徳川幕府の権威がしだいに確立され、ほぼ百年泰平のみとおしがつくと共に、主人をもたない武士たちや、主家の改易で浪人した人々の、仕官や出世の機会が少なくなった。原因はほかにもあるだろうが、これらの浪人たちを煽動して、由井正雪という市井の軍学者が、社会変革の謀反を企てた。それが事前に発覚し、徒党は空しく罪死したのであるが、その企図の全貌は、当時の幕府の方針として秘匿され、詳しいことは殆んど知らされなかった。
「謀反としてはたいした規模のものじゃない、実現の可能性もあまり認められない程度のものなんだが」と主馬は云った。
「ただそこに、一つだけ、疑問があるんだ、それは一味の資金関係だ」
「おれが聞いても、興味のあることか」
「聞くだけは聞いても損はないでしょう」
そこへ、なをとおいそが酒の膳をはこんで来た。主馬は、酌をしに坐ろうとする二人を、下へ去らせて、半之助と自分の盃に、手ばしこく酒を注ぎながら、続けた。