Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ふくいんさつじんじけん

復員殺人事件

坂口 安吾

Lisez 復員殺人事件 (ふくいんさつじんじけん) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 96 621 caractères · 195 écrans

Aozora Bunko

ピストルは何式のものですか」

「ワシは知らん。もらってやった、というだけで、気にとめたこともないから、覚えておらん。きいてみもしなかったよ」

「大きさは覚えていらっしゃいませんか」

と、巨勢博士が、きいた。

刑事とも見えない小柄の若僧が、やにわに横から口をだしたから、由之はビックリして、しばらく睨みつけている。そして、ウンザりしたらしい。

「大きさ? そうさ。ポケット手帳に毛の生えたようなものだ。長さは五六寸、西洋人ならポケットの中で握って射つことができるそうだが、日本人のポケットでは、そうは行かぬかも知れん。ワシは、やってみたことがないから知らん」

「お嬢さんも、そのピストルを見た覚えがおありでしたね」

「ええ。どこで見たか覚えがありませんけど、定夫兄さんも、たしか、知ってらッしゃるでしょう」

「ウン。オレも見たことがある。雀を射ってやろうと思って持ちだして、公一兄に、どやされたことがあるよ。中学二三年生のころの話だろう」

「弾がこめてありましたか」

「あたりまえさ。弾がこめてなきゃ雀が射てるかい」

「イヤ、どうも」

と、巨勢博士は赤面した。彼は時々、とんでもないトンマなことをきく癖があった。