Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

「しなゆうき」

支那游記

芥川 竜之介

Lisez 支那游記 (「しなゆうき」) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 51 859 caractères · 105 écrans

Aozora Bunko

湖心亭と云えば立派らしいが、実は今にも壊れ兼ねない、荒廃を極めた茶館である。その上亭外の池を見ても、まっ蒼な水どろが浮んでいるから、水の色などは殆見えない。池のまわりには石を畳んだ、これも怪しげな欄干がある。我々が丁度其処へ来た時、浅葱木綿の服を着た、辮子の長い支那人が一人、――ちょいとこの間に書き添えるが、菊池寛の説によると、私は度々小説の中に、後架とか何とか云うような、下等な言葉を使うそうである。そうしてこれは句作なぞするから、自然と蕪村の馬の糞や芭蕉の馬の尿の感化を受けてしまったのだそうである。私は勿論菊池の説に、耳を傾けない心算じゃない。しかし支那の紀行となると、場所その物が下等なのだから、時々は礼節も破らなければ、溌溂たる描写は不可能である。もしだと思ったら、試みに誰でも書いて見るが好い。――そこで又元へ立ち戻ると、その一人の支那人は、悠々と池へ小便をしていた。陳樹藩が叛旗を翻そうが、白話詩の流行が下火になろうが、日英続盟が持ち上ろうが、そんな事は全然この男には、問題にならないのに相違ない。少くともこの男の態度や顔には、そうとしか思われない長閑さがあった。