Classiques japonais avec furigana
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かいていごじょうほう
改訂御定法
山本 周五郎
Lisez 改訂御定法 (かいていごじょうほう) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 29 422 caractères · 58 écrans
要屋喜四郎はちょっと口をつぐんだ。
「この裁きにはほぼ三十日の時日をかけている」と直衛は云った、「そのあいだ奉行はお白洲の砂利を眺めていたわけではない、要屋についてよからぬ噂があるため、手をつくして探索し、事実の有無を調べていたのだ」
白洲の砂利を眺めていたわけではない、というところでは、重職たちのあいだに忍び笑いが聞えた。直衛はふところから一綴の書き物を取り出し、それをぱらぱらとめくりながら言葉を続けた。
「そのほうは家業のほか、ひそかに高利をもって金貸しをしている、ここに」と彼は手に持った書き物を指で叩いた、「その事実と証人の口書が取ってあるが、これについて申し開きがあるか」
「おそれながら」と喜四郎は力のある声で云った、「このお白洲は差上げました訴状についてのお裁き、私の業態についてのお咎めは筋違いかと存じますが」
「金貸しをしているかおらぬか」と直衛はやわらかな口ぶりで云った、「まずその返答を聞こう、番頭、手代どもとも相談のうえ、はっきりと申せ」
喜四郎は蓆の上で五助のほうへ振向き、手代の平吉、正次らも首を寄せた。なにを囁きあっているかむろん聞えないが、相談はすぐにきまり、喜四郎は両手をおろした。