Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 186 659 caractères · 372 écrans

Aozora Bunko

ただ、単に、好むところの女を側室に入れ、代る代る、これを御するなんどという、そんな程度の秘戯が、いつまで、おもしろかるべき筈がない。

殊に、幼少、栄養不良で、ようやく、人となった彼の体質は、家康のごとき、脂肪と筋肉に富んだ重厚さは持っていない。健康の大事は、治民経国の大事と共に、これの消耗を、夜間の秘戯にスリ減らすほど、愚かでもなかった。秀吉も知っている松永久秀のごときは、真昼、愛妻と帳中に交戯しながら、将士の報告を聞くのに、その帳を半ば上げて聞いたということだが、秀吉の人間性では、それほどまで、人間自体を、侮辱できなかった。むしろ彼は、彼自身、凡夫煩悩の典型でありながら、人間なるものを、より美しく、見ていたかった。いわんや、女性をやである。

かれが、上淫を好んだのも、良風良俗のうちに育まれた子女には、おのずから、優雅な香気があるからであった。また、十七、十五の未開の少女を愛したのも、少女の純情と向きあっていると、彼も少女のごとく、少女と共に、胸の血が高鳴るからであった。それにしても、結局、色を好むことは、誰とも変りはないが、彼は、その経路と、雰囲気と、そしてあらゆる伴奏を前提において、さいごの秘曲を聴こうとする多情多慾の人だった。