Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 758 caractères · 383 écrans

Aozora Bunko

しかし、久我畷から淀をこえ、伏見の里に来るまでに、ほとんど、散々に脱軍して、残るは腹心の者ばかりわずか十三騎とまでなってしまった。

「多いは却って敵の目につく。死生を共にするまでの覚悟のない者はむしろ足手纏いだ。坂本にはなお光春様あり、三千の精鋭がある。ただただ、そこへ行き着くまでの御無事こそねがわしい。あわれ御主君のうえに、神助あらせ給え」

明智茂朝、村越三十郎、進士作左衛門、堀与次郎、比田帯刀などの腹心たちはそう慰め合っていた。

くわしくいえば、大亀谷は、山城の紀伊郡深草村の山中である。道はこれから宇治郡醍醐村の南小栗栖へ通じている。

谷といい、山といっても、この地方にはさして嶮峻な所はない。そして、この夜に限って、久し振りの水無月十三日の月輪を空に見たが、先頃から雨天がちに、木の下闇はじめじめ泥濘んでいるし、低い道には思わぬ流れが出来ていたりして、主従十三騎の落ちて行く道は、決して容易なものではなかった。

加うるに光秀も、その腹心たちも皆、綿の如く疲れきった心身を引きずっている。――山科はもう程近い。大津まで出ればもう大丈夫。――と励まし合って行くものの、各※(二の字点、1-2-22)の疲労感にうける感じでは、その間近な距離が、百里もあるような気がするのであった。