Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 758 caractères · 383 écrans

Aozora Bunko

「たといお馬でも、一日では参れません」

「早立ちでもだめか」

「到底――」

佐吉が首を振ると、

「では。――今からすぐ出向こう。今からなら、あすの夕には行き着けよう」

秀吉はいうとすぐ座を立ち上がっていた。

やもたてもない気持ではあろうが、余りといえば急である。同席の諸将はあっけに取られた顔だし、扈従の家臣たちは、支度にあわてふためいて、その忙しなさは一方ではない。

「あとは、たのむぞ」

堀秀政などをかえりみながら、秀吉は小姓のかける陣羽織を背にうけていた。そしてなお云った。

「大津には彦右衛門をのこしてあるし、安土には神戸どのが止まっておられる。佐和山といい、この長浜といい、はや抑えは心配ない。――で、ちょっと母を迎えに行って来るゆえ、両三日のいとまをくれい」

「行っていらっしゃい」

諸将はそういうしかない。

総立ちで、城門まで見送った。そのあいだ、人々のつらつら思うには、いったいこの羽柴という大将はどこまで続くものだろう。背中から眺めても、いっこう見ごたえもない体格なのに、そのどこからこういう気力や体力が湧いて出るものか――という驚嘆に似たあやしみであった。