Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 758 caractères · 383 écrans

Aozora Bunko

ひとたびは気を腐らせても、腐ったままでいるような柴田修理勝家ではない。きょうは曇天となって、暑さも一倍むし暑かったが、途上の彼のすがたには、さすがに、清洲城下の何物よりも高いような威風があったし、その面には胆汁質特有なあぶらが光っていた。

ゆうべは――

甲の忍び緒をしめ、鉄槍鉄砲を草むらに匍わせて、秀吉の生命を道にうかがった猛者どもも、きょうは烏帽子して、素襖、小素襖、天正裃などを美しく着つらね、弓は袋に、槍薙刀も鞘に、何くわぬ行装のもとに蜿蜒と城へさしてゆく。

柴田家ばかりでなく、丹羽、滝川、その他、諸家の列も、前後して登城していたことはいうまでもない。

きのうまで見えて、きょうのみ見えなかったのは、羽柴筑前の列だけであった。

「宿老。お待ちしていた。――筑州の代人として、老臣の大島雲八が、早朝より参って。――筑前守こと、病気のため、本日は不参とやらで、おわびの旨を三法師君へお届けに及び……柴田どのにもお目通りしたいとかいうて、最前から待っておるが」

滝川一益は、城中に勝家のすがたを迎えると、すぐそう告げた。

勝家は苦りきって頷いた。

念入りにしらばくれている秀吉よと、肚には怒りながら、彼もまた、とぼけた顔して、使いの大島雲八を引見した。