Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

Lisez 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 192 758 caractères · 383 écrans

Aozora Bunko

近来の具足は年々敏捷を貴んで軽略になって来たとはいっても、厚い革胴の下には汗が流れるようだったにちがいない。

「筑前も、もうよい加減に、出て来そうなものではないか」

瀬兵衛は軍扇をひらいて、しきりに頸をあおいでいた。そして、敢えて下らざる意志を示すもののように、右近とともに、上座を取って坐っていた。

ところへ、やあ、という声が風とともに入って来た。秀吉である。二人の前へ来て坐るやいなや繰り返して云った。

「やあ、どうもすまぬすまぬ。寝起きに御本堂へ出て、これをやっておると――(自分の頭をぺしゃぺしゃ叩きつつ)ただ今、遠路から細川藤孝、忠興父子の使者が見えて、帰国をいそぐとのことに、さきにその方の談合をすませた。そのため、まことに、お待たせしたようだが」

と、いつに変らぬ体で、座の上下などは眼のうちにない。

「ほう」

とのみで、ふたりは挨拶もわすれて、秀吉の頭ばかりながめていた。

秀吉が剃髪していたからである。剃りたての頭に庭木のみどりがてらてら映って見える。

「先君の弔合戦と申して、せがれ秀勝も髪を剃ろさんといい、堀秀政も剃髪すると云い出したが、お身らは若い、それまでには及ばぬ。