Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

もみノきはのこった

樅ノ木は残った

山本 周五郎

Lisez 樅ノ木は残った (もみノきはのこった) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 167 285 caractères · 330 écrans

Aozora Bunko

六郎兵衛は新八をひきずってゆこうとし、おみやはそれを止めようとして、六郎兵衛にしがみついていた。

「また例の折檻だ」と島田市蔵が云った、「こうなるともう酒乱というほかはないな」

「いつもとようすが違うぞ」

野中又五郎がそう云って、かれらのほうへ近よっていった。――六郎兵衛は新八の右腕を背中へねじ曲げ、片手でその左の腕を掴み、うしろから小突きながら、廊下を道場のほうへ出ていった。

「どうしたのです」と又五郎が呼びかけた、「なにごとです、宮本がなにかしたのですか」

「来るな、来るな」と六郎兵衛がどなった、「こいつの性根を叩き直してくれるのだ、口出しをするな」

おみやが、野中さま、と云った。どうか止めて下さいまし、どうか兄を止めて下さいましと云いながら、けんめいに六郎兵衛の腕にしがみついていた。

六郎兵衛は、女めと叫び、足をあげておみやを蹴った。太腿のあたりを蹴られて、おみやは横へよろめき、又五郎が危ない、とそれを支えた。六郎兵衛は新八を小突きたて、新八は無抵抗のまま、道場へ突き出されていった。

「灯をつけろ」と六郎兵衛が叫んだ、「おきの、志保、来て道場へ灯をいれろ」