Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lisez 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 159 223 caractères · 320 écrans
「次郎ちゃんは、もう大きくなったんだから、お偉いでしょう。さあ、自分で起っきするんですよ。」
次郎は、しかし、お浜にそう言われて、足をばたばたさせながら、もう一度烈しくわめき立てた。すると、お浜は、うろたえたように、持っていた箒を地べたに置き、彼を抱き起こしにかかった。
「おやっ。」
次郎を抱き起こしたお浜は、土埃にまみれた彼の鼻と唇のあたりに、ほんの僅かではあったが血がにじんでいるのを見つけたのである。
「お前さん、坊ちゃんのお顔に傷をつけたんだね。」
彼女は、きっとなって、もう一度勘作の方に向き直った。
勘作は、その時、お鶴の方を抱き起こして塵を払ってやっていたが、お浜の見幕を見ると、そ知らぬ顔をして、さっさと校番室の方に歩き出した。
「お待ちっ。」
お浜はそう叫ぶと同時に、竹箒を取りあげて、うしろから思うさま勘作の頭をなぐりつけた。
「何しやがるんだい。」
勘作も、さすがに恐ろしい眼付をして向き直った。
「何も糞もあるもんか、大事な坊ちゃんの顔に傷をつけやがってさ。」
お浜は、まるで気が狂ったように、箒をふりまわして、勘作の顔といわず、手といわず、盲滅法に打ってかかった。