Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

みずのしたのいし

水の下の石

山本 周五郎

Lisez 水の下の石 (みずのしたのいし) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 791 caractères · 28 écrans

Aozora Bunko

五

「……うん」「誰が生きて敵城へはいれるかは神のしろしめすままだ、しかしたとえ運命を覆しても一人は任務を果さなくてはならない、いいか小弥太、それはおまえかも知れないんだぞ」「…………」「おれがどうしてこんなことを云うか、それもわかって呉れるだろう、え……」小弥太はなんとも云わずにふと夜空をふり仰いだ、まだ霖雨は本当にあがったのではないとみえ、宵のうちは星がまたたいていたのに、空は再び曇って湿気の多い西風がきみわるく叢林をわたっていた。小弥太が卒然と云った、「……あのむすめはすっぱなどじゃなかったよ」それはあまりとつぜんだったので、大七はすぐにはその意味がわからなかった、小弥太はほっと溜息をついた、大七はその横顔をじっと見まもった。

五

「すっぱでないことがどうしてわかった」「……麦藁の匂いがしていた、おそらく麦打ちをしていたのだろう、着物に麦藁の匂いがしみついていた、あれはただの百姓のむすめだよ、母親が急病で原まで医者を迎えにゆくところだったんだ」「それでは承知で逃がしたのか」小弥太は黙っていた、大七はもどかしいような焦ったい