Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans

Aozora Bunko

その暗合符の見方を問いましたが、

「へへへへ。あなたは尾州の若殿でいらっしゃいます。そんなことを御勉強なさらなくっても……」

てんで相手にしてくれない。

でも、興にふれると是が非でも、つきとめたいのが万太郎の性質、なおも追求して、目明しの秘機を饒舌らせようとすると、

「? ……」

あらぬ方へ、釘勘の目が吸いついている。

それは天井の千社札ではない、本堂階段の降り口にあたる方角。

そこからかなりの距離がありましたが、今しも、涅槃桜のそばを通ってゆく兵庫くずしの女を、群衆の中から見つけ出すと共に、

「あっ……お粂だッ」

欄をとび越えた釘勘。

もう万太郎の眼のあたりには居なくなっております。

兵庫くずしの姿を目あてに、七番堂から馳け出した釘勘の跳足! かれの得手とする捕繩の風を切るより早く。

織りなす開帳の人浪をこぐり抜けて、仁王門の前まで息をきって行く。

と――お粂も気どっていたのか、朱の丸柱の影を交わして、ニッと凄いほど白い顔を、釘勘の方へ酬いたように見えましたが、

「――御苦労さま」

といわないばかりに、姿は素早く石段を降りて、なだれる人渦の中へ吸いこまれて行く。