Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
ただそれだけの心配じゃないか」
「ウ、まアそういや、そんなもんだが」
「とすれば――めッたに人目にかかる気づかいのないこの御堂の縁の下――おまけに、石神様の足で踏ンまえていてもらえば、他人が探り出してゆく憂いはなし、いよいよ自分たちに必要な時には、また折を見てとり出すし、どっちにしても願ったり叶ったりだと思うんだが」
「ちげえねえ、なるほど、ものはとりようだ」と、伊兵衛もサラリと考え直して、
「じゃ、諦らめてじゃねえ、この石神に預けたとして、引揚げようか」
と、何の気もなく、腰をのばした途端です。
「伊兵衛ッ!」
ガンと、耳の鼓膜をつき破るような声。
「あっッ」
といったが、もう遅い。
飛鳥といいましょうか、疾風迅雷、堂の両側からおどり上がって組みついて来た二人の者。
同時に、馬春堂もまた、賽銭箱に立ててあった蝋燭へ手をついて、コロコロと突ンのめるなり前へ翻筋斗打ったらしく、
「わっッ……」と、ただならぬ声をあげましたが、南無三です。そこは今、蝋燭の灯で深さを測った底知れずの穴――ドタッといった物音をこの世の名残りに、ああ馬春堂先生、「変な日」の予感がとうとう本ものとなって、真ッ逆さまに落ちこんでしまったようです。