Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
てんやわんやの素人療法で、どうやら出血だけは防ぎましたので、それを一人が荷駄の背なかに抱え、また気味のよくない夜旅がつづきました。
行くこと半里ばかり、一軒の灯を見ますと、次郎はその家へ飛びこんで、また野槍をさげながら出て来ました。
「今のは、お前の家かね」
一行の者が、たずねると、首を振って、
「ううん、おいらの家じゃない、知ってる家だ」
「おまえの家は」
「女影の北だから、もっと、ずッと向うの道だよ」
「じゃ、みんなと別れて、早く帰ったらいいじゃないか」
「あの小父さんがどうなるか分らないのに、おいら一人で帰れるもんか。今そこの家へ、おっ母が心配しないように、言伝を頼んで来たから大丈夫だよ」
こういいながら、馬と人の間にはさまって歩いてゆく。
その馬の背中から振り向いた女の目は、最前から頻りと次郎に注意している様子でした。
熱海の湯場で永らく一つ宿に泊まり合せていた記憶を、女の方は、あるいは思い出していたでしょう。しかし、次郎はその手ぬぐい被りの女が、あの隠居藤屋の奥にいた、丹頂のお粂であるとはちッとも気がついていない。
岐れ道の石が教えるところでは、川越の城下までまだ、これより三里半。