Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
「うむ、鳴りをひそめたな」
と身をかがめたり土の肌をなで廻すほどに、無明はかれを弄びました。そして、
「――釘勘ッ、釘勘ッ……」
と、石を投げて古井戸の水をさぐるように、四、五度呼びたてましたものの、自分の声がガァーンと穴山彦に変ってくるだけで、かれの返辞もなければ、あれ程な群盗が息を殺していようとも思われない。
いよいよ変です。
どうしたのだろう? つい今までここにわめいていた人間どもは?
日本左衛門は? 四ツ目屋の新助は?
戸隠の伊兵衛、先生金右衛門、雲霧や丹頂のお粂までが、一斉にどこへ身を隠してしまったのか。
――と相良金吾の怪しんだのはさることながら、帯の結び目にも抜け身を工夫している盗賊の寄り合いです。元より一方口の洞穴に、あぶない市を開くはずはなく、必定、この河ッ童穴のどこかには、イザという場合の抜け道があって、一匹の目明しを見つけると共に、さては! とそこから一同ドロンをきめたに相違はない。
とすれば――いよいよ釘勘の身こそあぶない次第で、金吾は、
「あっ、いっぱい食わされたな!」
と気づいて、にわかに頻りとその抜け口を探しだし初めたが、勝手を知らぬ上の暗中摸索、まるで、壺に這入って漆をなでているようなものに過ぎない。