Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
「じゃ今夜、あの土蔵の窓の下に来て待っていてくれない? ……私、合鍵を持ってそこへ行くから」
「すまねえな」
男は、小娘の胸に、ありありと高い動悸を感づきました。
古い柿の木だ。
自分がこの切支丹屋敷の長屋に住んで帰化してから、も早や二十年以上にはなる。そして、また今年もすでに暮れようとしている。
夢だ……。
――ころびばてれんの今井二官は、そんな追憶にふけりながら、手狭な住居の机によりかかって、しみじみと、縁先の柿の老木を眺めておりました。
わからないものは人の運命。
伊太利人である自分が、日本の幕府の扶持を食んで、髪や着物の風俗まで、この国の者とそッくりになって、五十に近い年を迎えようとは……。
そして、お蝶という、娘までもつ身になっていようとは。
故郷の――羅馬の都の人々も、夢にも知らないことであろう。自分を日本へ宣教に派遣した法王庁の学林の友なども、きッと、かれは日本で捕われて殉教者の死をまっとうしたに相違ないと思っているだろう。いや、きッとそう信じている。
面目ない。
二官はそれを思うたびに苦痛らしい。
使命を裏切った背教者!
意気地なく十字架をすてて生きのびているころびばてれん!