Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
「そのことばが真実ならば、自分の望みをなしとげた上に、そちに命をくれてもよい」
「と、とんでもないことを」
「いつわりではなかろうな」
「悪党は馬鹿正直といって、言い切ったことに、みじんも嘘はありません。その証拠として、あっしが知っている限りのことを、今日はのこらずお耳に入れておきます」
こう言って、九兵衛はふいと立ちました。
何をするかと思うと、もういちど、二階から裏口を注意ぶかく見廻して来て、さて、ぴったりと膝を改めて、
「――第一に、あなたが血眼でさがしている出目洞白の仮面、あれは、切支丹屋敷のお蝶が持って、この甲府に来ております。そして、お蝶は多分今夜あたり、どこかで日本左衛門につかまるでしょう。……どうもそんな気がいたします」
彼の語りだすのを聞いていると、彼には幾つもの分身があって、この甲府にはいって来た人々の動静をいちいち見て歩いているようです。
万太郎が一夜柳沢家の本丸に泊ったこと、釘勘が町方役所へ尺取の十太郎を誘いこんだ様子なども読むがごとき話し振りです。
さあ、金吾の体は、にわかに、幾ツあってもたらないことになりました。
知らねばこそですが、この甲府にいる人々の動静を皆明らかに聞かされて、甲府盆地を鳥瞰したように知ってみると、一刻もじっとしていられた体ではありません。