Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans
「でも、万一若様に、まちがいでもありましては、この釘勘が、後日申しわけが立ちませぬ」
と言うと、万太郎は、いやが上に、かんしゃくを起こして、
「ばか、ばか。このような場合に、私を足手まといにしているやつがあるか。見くびるな、この徳川万太郎を! 万太郎だからとて、火や剣をおそれはしない。鼠賊の一人や二人、斬ッてすてるに何の造作があるか。――お前は裏山の方をさがしてみろ。わしは、炎をくぐって、この本堂のなかを見届けてみる」
と、意気軒昂です。
さあその調子ですから、釘勘は、なんとも、ハラハラさせられて、この人のそばを離れることができません。
やや説きおくれておりますが、万太郎と釘勘が、柳沢家の捕手をかりて、ここへ襲撃して来たことは、相当な筋道のあることで、決して偶然ではありません。
二、三日前から、鼻寺の附近には、充分、さぐりがはいっていました。ですが、一挙に今夜の決行をうながしたのは、前夜、しかも深更になって、柳沢家の甲府町方役宅へ、徳川万太郎宛にとどいた、無名の飛脚からです。
深更をおどろかした手紙は、それより少し前の時刻に、町の飛脚屋を叩き起して、かの秦野屋九兵衛が投じたものであることは、かさねて、説明に及びますまい。