Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans

Aozora Bunko

「何しろ、尾州様の御秘蔵仮面、万太郎様からくれぐれもお頼みをうけて来た大事な品、市ヶ谷の上屋敷とやらへお届け申してあげるまでは、おまえに大変な責任があるのですよ」

「分っております。ですから顔から離しません。早く高麗村へ帰って、御隠家様にこれを見せ、次郎の粗相をおわびした上に、改めてお暇をいただいて江戸の尾州様へこれを届けるつもりです」

「ほんとに、早くそうして上げなければ、万太郎様の御好意に対してすまないわけ」

「いつかあの人が鍛冶小屋へ泊った時、おいらと約束したことを忘れないで、わざわざ小仏までこれを持って来て、次郎よ、仮面が手にはいったから、おまえはこれをもって主人のわびをかなえてもらえ――こう仰っしゃって下さいました」

「お……河原へ出て来たね」

「熊川の岸でございますよ。ここを越えると拝島の裾でしょう」

川幅はかなりありますが、水は浅く、裾をくくり上げてジャブジャブと渡渉するには手頃な流れです。

月江が草履をぬいで着物の裾を折りかけると、

「お嬢様、おぶってあげましょうか」

と、野槍を杖に、次郎が背なかを向けました。

ちょうど、時刻にするとその頃でした。