Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lisez 江戸三国志 (えどさんごくし) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 577 271 caractères · 1141 écrans

Aozora Bunko

「御家来、相良金吾様を、熱海の入湯中に恋したようにございまする」

「金吾?」

その声が、おそらく大きく聞こえたので、杉戸の外に屈んでいた当の金吾は、思わず居耐らない気もちに駆られて、無意識にそこに立ち上がったのでした。

――すると、折もわるく、

「おいで遊ばすのは、相良様ではございませんか」

と、暗がりをすかして、おりんがそこへ近寄って来たようです。

しッ……と目顔で制したい程でしたが、おりんは何も知らないので、

「若様の御用のないおひまに、ちょっとこちらへおいで下さいませ。いいえ、あちらのおひとかたは、郷士達と、まだ賑やかにお話しでございます。……あのちょっとでよろしゅうございます程に、お顔を……。ホホホホ、お嬢様が、しきりと、お待ちかねでございますのよ。……あれ、なぜでございますか、お嬢様、お嬢様、金吾様は逃げておしまいなさいます」

おりんのうしろには、月江のすがたが、おぼろげに見えていました。金吾は、決して逃げるというような気持ではありませんでしたが、とにかく、そこにいるには耐えないで、有り合う庭下駄をはいて外へ出てしまったのです。

ばッさりと、床下の暗をふさいでいるやつでの葉蔭から、その足もとを見ていた二つの目は、金吾にもつれて行った両女をやり過ごすと、また元の窓際へ背をのばして、屋内の話に聞き耳をたて