Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たきぐち

滝口

山本 周五郎

Lisez 滝口 (たきぐち) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 49 815 caractères · 99 écrans

Aozora Bunko

「まだ降っているかな」安宅は立って、庭に面した障子をあけ、降っているというだけだな、と呟いて障子を閉め、こっちへ来て坐りながら云った、「――ここへ来る途中、仁斎橋のこっちで老人と会ったんだ」

「あたししんけんなのに、またはぐらかすんですか」

「老人は息が匂うほど酔っていた」と安宅は構わずに続けた、「そしてこう云うんだ、――雪のくるのを待っていたが、待ちきれなくなって飲みに出た、ところが飲むだけ飲み、いい心持に酔って帰ろうとしたら、そこで肝心の雪が降りだした」

「またはぐらかすのよ」

「それが本当のことなんだ」安宅は喉で笑った、「そうして老人は、さも不服そうに云ったよ、これはいったいどういうつもりのものか、一向にわけがわからないってね」

おりうは彼をにらんだ、「それを仰しゃりたかったのね」

「雪が降るのにどういうつもりもないだろう、おりうがいにくくなるのも自分の気のもちようじゃないのか」と彼は穏やかに云った、「このうちの者たちはみなおれのことをよく知っている、ことにあるじ夫婦はよくできた人間だ、遠い江戸から来ているおりうに、辛く当るようなまねはする筈がないよ」