Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

りょうきのはて

猟奇の果

江戸川 乱歩

Lisez 猟奇の果 (りょうきのはて) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 134 971 caractères · 270 écrans

Aozora Bunko

「びっくりなさらない様に、非常に意外なものが這入っているのですから」

明智はトランクの鍵を廻しながら、まるで手品師が秘密の箱をあけて見せる時の様な表情で云った。

その刹那、赤松総監の頭に「死体」という観念がひらめいた。すると、トランクの蓋をすかして、その中に丸くなっている、不気味な血だらけの肉塊が、まざまざと見えて来る様に思われる。流石の総監も、少々顔の筋を固くしないではいられなかった。

カチンと錠前のはずれる音がして、トランクの蓋は一寸二寸と、ゆっくり開かれて行った。先ず現われたのは、旭日章のピカピカ光った警察官の制帽であった。それから、制帽の下の丸々と肥った顔、口髭、金ピカの肩章、高級警察官の黒い制服、窮屈そうに斜めになった帯剣。

それは確かに、窓の外にあかあかと陽の照っている、昼間であった。又、赤松総監は決して夢を見ている訳ではなかった。だが、夢か幻でなくて、こんな恐ろしいことが起り得るであろうか。さしもの豪傑政治家も、アッと云ったまま、目はトランクの中の人物に釘づけになり、身体は強直したかの様に動かなくなってしまった。

明智小五郎はと見ると、トランクの蓋を開け切って、じっと、獲物を狙う蛇の様な目で、総監の表情を見つめている。