Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

りょうきのはて

猟奇の果

江戸川 乱歩

Lisez 猟奇の果 (りょうきのはて) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 134 971 caractères · 270 écrans

Aozora Bunko

広っぱの一隅にこんもりした木立に囲まれて、ぽっつりと黒い一軒家が見える。洋館らしい二階建で、石の門がついている、男はその門を這入って、玄関の扉を鍵で開いて、スッと屋内に姿を消した。その様子で見ると、家の中には誰も留守番がいないらしい。幽霊男は、この化物屋敷にたった一人住んでいるのだろうか。

暫く待ってもどの窓にも燈火の影さえささず、ひっそりとして屋内に人の気配もせぬ。彼奴、あかりもともさず、あのまま寝台へもぐり込んでしまったのであろうか。愛之助は思い切って石の門を這入り、家の横手に廻って、どこか覗ける箇所はないかと探して見た。

窓はあるけれどどれも内部が真暗で、顔をくっつけても何も見えぬ。尋ねあぐんで、ふとうしろを振向くと、庭の立木の一部が、異様にほの明るくボーッと浮出しているのに気づいた。どこからか非常に薄い光がさしているのだ。分った分った、二階にいるんだなと気がついて、少し建物を離れて見上げると、案の定二階のガラス窓の一つが、ぼんやり赤く見える。だが何という暗い光だ。電燈ではない。恐らく蝋燭の光であろう。

電燈もない所を見ると、やっぱり空家かしら。