Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Lisez 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 496 caractères · 368 écrans

Aozora Bunko

菊女はいくらか頬を染めて、兵庫を見ながら不安そうに云った。

「お願いいたすかも知れませぬよ」

「…………」

「厭なことでも義党のためじゃ」

「それはもう……もうもうそれは」

菊女はこう云うと眼を伏せた。

しばらく三人は黙っていた。

金糸鳥の啼き声も聞こえなくなった。

どこかへ飛んで行ったのであろう。

「さて今度は日と時と場所だが……」

ややあってから兵庫が云った。

「萩丸殿いつ何時頃、どこへ行くかということを、確実に知りたいものでござるな」

「拙者探るでござりましょう」

民弥は自信があるように云った。

「そうしてお知らせいたすでござろう」

またここで兵庫は菊女を見た。

「菊女殿、腕揮われい」

「まあ」

と菊女は怨ずるように、そうして無情を訴えるように、眼に薄く涙を溜めて、兵庫の顔を睨むように見た。

「腕揮えなどと……そのようなお言葉……毒婦か妖婦ででもあるかのように……妾は嫌いでござります。……党のおためと仰せられたればこそ……心定めてはおりまするが……兵庫様! あなた様のお口から……妾お怨みに存じまする!」

「いやこれはわしが悪かった」

事実悪かったと思ったらしく、兵庫はそう云うと頭さえ下げた。