Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Lisez 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 496 caractères · 368 écrans

Aozora Bunko

「それがよろしゅうございます。……さて」

というと腰へ手をやり、嘉門は矢立てを抜き出した。

そうして懐中から半紙を出した。

「萩丸様、字の稽古で」

嘉門は矢立てから筆をとり出し、それを萩丸へ握らせた。

「御父様。――とお書きなさりませ」

「御父様ってどう書くの?」

痴呆になっている萩丸には、そんな文字さえ書けないのであった。

「まず『御』とこのように」

「そう」

と萩丸は「御」の字を書いた。

が、その偏は「彳」ではなくて、「イ」になっているのであった。

「それは『イ』でございます。『彳』でなければいけません」

「ギョウニンベンって何んのこと」

「これがギョウニンベンでございます」

嘉門はそれを書いて見せた。

「ああそうかい、さあ書いたよ」

やっと萩丸は「御」の字を書いた。

「さあさあ今度は『父』という字を」

「父という字だね、さあ書いたよ」

画の少い字だったので、「父」という字はともかくも書けた。

「今度は『様』という字でございます」

「『様』という字、さあ書いたよ」

しかしその字は間違いだらけで、やはり偏など「禾」になっていた。

「それは『禾』でございます。『木』でなければいけません」