Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Lisez 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 496 caractères · 368 écrans

Aozora Bunko

「ナーニね」

と例によって、砕けた調子で梶子は云った。

「ご承知の通りのわたしの役柄、そこでお上から命ぜられ、調べることがありまして、ほんの最近この島へ、やって来たのでございますよ」

女隠密であるだけに、こう云えばちゃんと筋道が立つ。

はたして小平は深く頷き、

「おおおおさようでござりましたか。それはそれはご苦労千万、ご辛労の御事と存じまする。……や、過日は青塚の郷では……」

「オッホッホッ、まあまああれは、あの時のことはあの時のこと、過ぎ去ったことでございますから、云わず語らず聞かずとして、そっとして置こうではございませんか」

梶子としてもあれを云われると、中頃裏切ったことであり、少なからずテレるので、こう云って外してしまった。

相手が凄い相手だったので、小平も苦笑いしたばかりで、押して云おうとはしなかった。

梶子は焚火で手をあぶりながら、物々しい藩士たちを眺めたが、

「霜降様いったいどうなさいましたので?」

「は? 何んでございますかな?」

「あなた様こそこんな島などへ、どうしてお渡り遊ばしたので?」

「実はな」

と小平は云いにくそうに、

「やはり青塚の騒動が、今に祟っておりますので」