Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ねこののみとりぶし

猫の蚤とり武士

国枝 史郎

Lisez 猫の蚤とり武士 (ねこののみとりぶし) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 185 496 caractères · 368 écrans

Aozora Bunko

「ずっとご滞在でござりまするか?」

ややあって梶子は何気なげに訊いた。

「いや明後日出発しますじゃ」

「明後日? まあまあ、それは急な。……で、ずっと京都のお館へ?」

「ところがよそへ立ち寄りまする。……骨休めにな、湯治に行きます」

「骨休めのお湯治? それはそれは、結構、おうらやましく存じまする。……で、ご同勢お引き連れで?」

「同勢といってもほんの少数。今回は忍びでありましたからな。……その同勢も追い返し、一人二人連れて参りますじゃ」

「あのう……たしか……ご同勢の中に……松浦様もおいででございましたわね」

とうとう梶子は云い出してしまった。

今夜彼女がここへ来たのは、何も老いたる姉小路卿などに興味を持って来たのではなく、恋している民弥の顔が見たい。――そう思って来たのであった。

それに、もう一つ、萩丸事件に――萩丸が誘拐された例の事件に、民弥がはたして関係しているかどうか? ……このことも一応探って見たい。……関係していたら困ったことだが、でも一応は探って見なければと、こうも思って来たのでもあった。

「民弥でござるか、民弥もおります。……が彼は明後日、恋の進物を警護して、京の屋敷へ帰りますじゃ」