Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lisez 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 109 804 caractères · 225 écrans

Aozora Bunko

「蜘蛛の巣はどうなるんだ」

「その蜘蛛の巣が、新しくてやけに丈夫だ」

新吉はまた、蜘蛛の巣に頭を突っ込んでしまったのです。

「ともかく、文次郎に逢ってみようじゃないか」

ガラッ八は新吉を誘って、文次郎の貧しい家を訪ねました。

背負い呉服の細い商売で、辛くも母一人養っている文次郎は、二人の御用聞の顔を見ると、あわてて外へ飛出して、

「親分さん方、後生だからお話は外で願います。年を取ったお袋に苦労をかけたくはありません」

と手を合せぬばかりにするのです。

二十七八の苦味走った好い男、血の気の多い気象者らしいところはありますが、それでも年寄りの母の気持を考えて、御用聞を外へ誘い出すといった心やりはあります。

「あの日お前はお喜多さんと逢っていたそうじゃないか」

「ヘエ――」

新吉の問いは露骨です。

「まだお前たちは付き合っていたのか」

「ヘエ――、面目次第もございません。――親御(金右衛門)のお許しがあれば、いつでも一緒になる気でおりました」

「お前は吾妻屋を怨んでいたろうな」

「ヘエ――」

お喜多の父親に対する怨みとも憤りとも、親しさとも憎さともつかぬ不思議な心持に悩んでいる文次郎は何と言っていいか迷った様子です。