Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぜにがたへいじとりものひかえ

鬼の面 ――銭形平次傑作選3

野村 胡堂

Lisez 鬼の面 ――銭形平次傑作選3 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 28 312 caractères · 57 écrans

Aozora Bunko

佐渡屋平左衛門は、まことによくわかった旦那でした。その頃の大通の一人で、金があって智恵があって、男前が立派で、よく気がつくのですから、誠に申分のない人柄でした。

「ところで、親分に御相談というのは、どんなことでしょう。あっしでは役に立ちませんか。花を眺めて、御馳走になりっ放しじゃ、気になりますね」

寺島村の田圃から、遠く桜の土手を見晴らした南座敷に、佐渡屋平左衛門と八五郎は相対しました。このとき主人の平左衛門は四十前後、色の浅黒い、燻したような渋い感じで、態度の落着いているのは、その信心のせいだと言われておりました。

一方、相手の八五郎はかなり酔が廻っておりました。本人はその積りはなくとも、なんとなく絡んだ調子になります。

「飛んでもない。八五郎親分で役に立たないなんて、そんなわけじゃありませんよ。あんまり馬鹿馬鹿しい話で、ツイ言い出し兼ねているんで」

「へエ、それはまた変ですね。話にならないほどのつまらない事で、銭形の親分を、用心棒に雇おうと――」

「銭形の親分を用心棒などと、そんな大それた望みはもちません――月に二両の煙草代と申したのは、私が悪うございました。