Classici giapponesi con furigana
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ロザリオのくさり
ロザリオの鎖
永井 隆
Leggi ロザリオの鎖 (ロザリオのくさり) di 永井 隆 (ながいたかし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 107.351 caratteri · 213 schermate
それを男親の知らぬ悲しさ、きょうの今まで与えずに来ていたのだった。どこのおじょうさんか知らないが、よくもカヤノの求めていた夢の世界を見抜いて、こつこつとこれだけの人形の着せ替え遊びを作り、はるかに送っていただいたものである。さすがに女、やっぱり女、──子をそだてるのにはどうしても男の手ではうまくゆかないことをつくづく悟らされた。
「エリザさん、起きるのですよ。もう七時よ。学校がおそくなりますよ。さ、起きて、お目をこすって、あくびをして、パジャマを脱いで──今日はどの服を着て行くの、この黄色いの? この水色の長そで? あら、シミーズ着るのを忘れちゃいけないね。まあ、お母さんはあわて者ね。ごめんなさい。早く着ないと、かぜをひきますよ。かぜをひくと、お父さんから注射されるのよ……」
そばで聞いている私も飽かない。カヤノは自分が言ってもらい、してもらいたいことをひとりでしゃべっているのだった。
あくる日、カヤノは人形を学校へ持っていった。驚いたことには放課後帰ってくるカヤノについて大ぜいの友だちがぞろぞろとやって来た。学校で遊んだけれども、まだ遊び足らなくて、うちまでついて来たものであった。