Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate
と剣妖左膳、ガチリと鍔が鳴ったのは、乾雲の柄を握った片手に力がこもったのであろう。同時に、
「では、そろそろ参るとしようかッ」
と、おめきざま、紫電低く走って栄三郎の膝へきた。跳びのいた栄三郎、横に流れた乾雲がバリバリッ! と音をたてて、障子の桟を斬り破ったと見るや、長光を宙になびかせて左膳の頭上に突進した。
が、さいたのは敷蒲団と畳の一部。
その瞬間に、いながらにして跳ね返った左膳は、煙草盆を蹴倒しながら後ろの壁にすり立って濛々たる灰神楽のなかに左腕の乾雲を振りかぶった左膳の姿が生き不動のように見えた。
「野郎ッ! さあ、その細首をすっ飛ばしてくれるぞッ!」
大喝した左膳の言葉は剣裡に消えた。息をもつがせず肉迫した栄三郎が、足の踏みきりもあざやかに跳舞して上下左右にヒタヒタッ! とつけ入ってくるからだ。剣に死んでこそ剣に生きる。もう生死を超脱している栄三郎にとっては、左膳も、左膳の剣も、ふだん道場に竹刀をとりあう稽古台の朋輩と変わりなかった。身を捨てて浮かぶ瀬を求めようと、防禦の構えはあけっぱなしに、まるで薪でも割ろうとする人のようにスタスタと寄って来てはサッ! と打ちこむ。