Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate

Aozora Bunko

「火事装束? へんな話だね。なんにしても押し迫ってから物騒な」

「さいでげす。でね、その野郎は眼を皿のようにしてかぎまわっているんですがね、さあ、口裏をひいてみるてえと、こんなこたあ大きな声じゃ言えねえが、どうも鈴川様はだいぶお上に眼をつけられてるらしいね。ことによると近々お手入れがあるか知れねえと。いや、これあね、わたし一人の考えだが、ははは……ね、とまあ、言ったような次第さ。どうしたもんでごわしょう?」

「事件が起こったあとじゃあ、おさよさんもかわいそうだし――」

「それに、係りあいでこちとらの名が出るようなこたあまっぴらだ」

「ようがす!」喜左衛門は考えていた腕をほどいて、

「お前さんも、今のところ乗りかけた船でしかたがねえとあきらめて、どうだね、せわしい身体だろうが、一つこれから私といっしょに本所に出向いてくれませんかい……おい! 婆さんや、あっちの羽織を出してもらおう。ちッ! 用のある時はきまってそこらにいやあしない。いい年をしやがって、あんな金棒引きもないもんだ。ばあさん!――しようがねえなあ。婆あッ!」

家主喜左衛門、だんだんカンカンになって、ポッポと湯気をあげている。