Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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たんげさぜん

丹下左膳

林 不忘

Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate

Aozora Bunko

だから……。

乾雲丸が強奪されて、いま左膳の手にないというものも、いわば一時の苦肉の計、なんとかして応援が着府するまで、このうその手紙によって栄三郎と和の状態をつづけたいというまでにすぎない。

与吉が同藩の剣勢を引きつれてくれば?

あとはもう占めたもの!

が、その期間、泰軒、栄三郎がこの書面を真に受けてじっとしていてくれればよいが……と、なかば危ぶみ半ば祈りながら、左膳が件の書状を与吉に渡すと――。

すべては己が方寸から出たことで委細承知したつづみの兄哥。

「殿様、はばかりながら御安心なせえまし。きっとあっしが引き受けてこの書を栄三郎へ届け、すぐその足で奥州をさして発足いたしますから」

「そうか。それでは中村へ参っての口上は……」と左膳は、噛んで含めるように使いのおもむきを繰り返したうえ、「な、こういう次第だからとよく申して、同勢をすぐり、貴様には気の毒だが、その夜にでも彼地をたって江戸へ急行してもらいたい。礼は後日のぞみ放題にとらせる」

「おっと! 水くせえや殿様。私とあなた様の仲じゃアありませんか、礼なんて――へっへへへ」

と、ここに話し成って、まもなく与吉は自宅へ帰ってしたくにかかると同時に!