Classici giapponesi con furigana
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たんげさぜん
丹下左膳
林 不忘
Leggi 丹下左膳 (たんげさぜん) di 林 不忘 (はやしふぼう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 340.187 caratteri · 666 schermate
雪女郎?
――と栄三郎が眼をこすっているあいだに、女は、戸口を漏れる光線のなかへはいってきた。
「お艶……ではないナ。誰だッ?」
「わたしですよ、栄三郎さん」
いわれて見ればなるほどお艶の母おさよ、鈴川の屋敷をぬけ出てきたままのいでたちで、掘り出した乾雲丸の刀包みであろう。細長い物を重たそうにかかえている。
「おさよでございますよ。はい、夜分おそく――おやすみのところをお起こし申してすみませんでしたね。あの、お艶は?」
と、きかれた栄三郎、
「なんの」といいかけたが、母御とも呼べず。それかといっておさよ殿も変なものだし、「いや、お艶については、あなたともよく談合いたしたい儀がござる。それにしても、夜中かかる雪のなかをわざわざのお出まし、なんぞ急な御用でも出来しましたか」
「オオ寒!」とおさよは雪をふるい落として、「まあ入れてくださいましよ。お艶が何をいたしたか存じませんが、わたしのほうにもあれのことで折り入ってお話がございましてねえ……それはそうとおさよはいいお土産を持って参りましたよ。どんなにあなたがお喜びになることか。ほほほほ、でかしたと! ほめてやって下さいまし」