Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

Leggi 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 153.590 caratteri · 308 schermate

Aozora Bunko

書いたものなど、なんにもない。きみは、いくら骨おっても、わしから、秘密を探りだすことができなかったと言えばいいのだ。」

博士は、木村助手の肩をたたいて、安心させるように言いました。

「ぼくも、そのつもりです。しかし、相手はえたいのしれない、恐ろしいやつです。このうえ、どんな方法を考えだすかしれません。先生も油断をなさらないように。」

「うん、それは知っている。すぐに、このことを警察に知らせておこう。」

博士はそう言って、立ちあがると、部屋を出ていきました。そして、ドアをしめて、廊下を五―六歩あるいたときです。いま、閉めたばかりのドアが、中から開いて、木村助手の顔がのぞきました。

「先生、ちょっと。」

おしつぶしたような、低い声で、博士を呼ぶのです。

博士は、ふりむきました。

「あ、どうしたんだ。きみの顔は、まっさおだぞ。」

「ちょっと、ちょっと、はやく。」

あおざめた木村助手が、ドアの中を指さして博士を手まねきするのです。

博士はツカツカと、あともどりして、研究室の中にはいりました。

木村君は、部屋のまん中までいって、そこにつっ立ったまま、一方の白いかべを、じっとみつめています。