Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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かめんのきょうふおう

仮面の恐怖王/電人M

江戸川 乱歩

Leggi 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.

N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 153.590 caratteri · 308 schermate

Aozora Bunko

前の方へ、ぐんぐん進んで行くような気持です。

そのとき、どこからか、恐ろしい声が、聞こえてきました。低いけれども、部屋じゅうに、ひびきわたるような、へんな声です。

「アハハハ……驚いたか。きみはいま、動いているんだぜ。ここでは床が動いて、歩かないでも、どこへでも行けるのだ。きみを、おもしろいところへ、連れて行ってやる。」

あとでわかったのですが、それは、ベルト・コンベヤーを大きくしたような仕掛で、厚いリノリウムの床そのものが、動くのです。

部屋の出口のドアのところにくると、その向こうの床も、同じように動いていて、ふたりは、スーッと、その方へ、送りこまれました。

じつは、ポケット小僧の歩いてきた廊下も、同じ仕掛になっていたのですが、まだ動いていなかったので、気がつかなかったのです。

いつか、都会の道路がこんなふうになるときがくるかもしれません。人間はその動く道の上に、ただ立っていればよいのです。電車も自動車もいりません。その道にさえ乗れば、どこへでも、行けるのです。さすがは電人Mです。その仕掛を、早くも自分のすみかにとりいれていたのです。

ポケット小僧は、用心をしました。