Classici giapponesi con furigana
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かめんのきょうふおう
仮面の恐怖王/電人M
江戸川 乱歩
Leggi 仮面の恐怖王/電人M (かめんのきょうふおう) di 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 153.590 caratteri · 308 schermate
しかし、この広い海へとびこんで、陸地までおよぎつくなんて、とてもできることではありません。さすがの名探偵も、ぜったいぜつめいです。
明智は、とっさに、いそがしく頭をはたらかせました。こういうときこそ、おちつかなければいけない。そして、うまい知恵をしぼりださなければならない。
「ワハハハ……、どうだ、明智先生、この海がおよげるかね。ワハハハハ……。」
道化仮面の声が、近づいてきました。
そのとき、明智の頭にチラッと名案がうかんだのです。
「このくらいの海が、およげないで、どうするものかっ。」
そうさけんでおいて、足もとにころがっていた小さなたるを、海の中へけるがはやいか、てすりをのりこし、さかさまになって、海へとびこんだように見せかけました。
そのとき、海面におちたたるがボチャーンと、まるで人間がとびこんだような水音をたてました。
しかし、とびこんだのはたるばかりで、明智探偵は船のふなべりにぶらさがって、身をかくしていました。いのちがけの、はなれわざです。
「やっ、とびこんだぞ。ボートを出せ、ボートを出せ。」
道化仮面のわめき声が聞こえ、二―三人が船のトモ(うしろ)のほうへ走っていく足音。